【衝撃的事実】理学療法士は「やめとけ」と言われる理由5つ
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- 理学療法士は「やめとけ」って言われるのはなぜ?
- 「やめとけ」という理由が知りたい!
- どうしてもなりたい場合は?
本記事を読めば、このような疑問を解決できます。
「理学療法士(PT)になりたいけど、親や友人にやめとけ」と言われてお悩みのあなたへ。
GoogleやYahooの検索窓に「理学療法士」と入力すると「やめとけ」とか「給料安い」などが予測変換で出てきますよね。
これから理学療法士を目指す、または現役の理学療法科の学生は心配になりますよね。
本記事の内容
- PTは「やめとけ」と言われる理由5つ
- PTのメリット・口コミ・評判
- PTに向いている人
- PTとしての生き方
理学療法士を目指すにあたって、知っておくべき年収や現場の実際をデータを提示しながら複数の理学療法士の友人と個人の体験談を踏まえてお伝えします。
この記事を読み終わる頃には、学校では教えてくれない理学療法士のリアルがわかります。
おくさん
後悔・失敗しないためにも5分程度で読めるから最後まで読んでね!
目次
理学療法士は「やめとけ」って言われるのはなんで?
これから理学療法士を目指そうかな…と進路選択に悩んでいるあなたに伝えたいことがあります。
それは『しっかりと調べて理学療法士を目指すべき』って事です。
進路を決める際って、
「早く決めて楽になりたい」
「とりあえず国家資格でも取っておくか一生安泰だし」
大体こんな感じで決めますよね。
この気持ちメチャメチャわかります。私もそうでしたから。
また、テレビやネットでは「少子高齢化」「医療・介護のニーズが高まる」など、この手のニュースが毎日どこかしらで話題になっています。
こんな時こそ、一度立ち止まって落ち着いて考えてみるべき。
「本当に理学療法士って将来安泰なの?」
「実際の現場の声や客観的にどうなの?」
この記事を読むということは理学療法士を目指すにあたって何かしら不安を抱えてる方だと思います。
「早く進路を決めて楽になりたい」
この気持ちから焦ってドタバタ進路を決めることは危険。言わずもがな、一生後悔するから。
何度も繰り返しになりますが、
「早く楽になりたい」
「国家資格だから大丈夫」
こんな安易な考えで理学療法士をになると、きっと後悔します。
「えっ?あなた理学療法士なのにやめとけなんていうの?」
こう感じた方もいるかと思います。
目指すのは全然あり。
大事なことは、たった1つ。『しっかり情報取集してから目指してほしい』
「えっ?これだけ?しっかり調べたけど…」と思うことなかれ。
理学療法士を目指している方は大概これができていない。国家資格でこれからもニーズがある仕事…ただこれだけで肝心の給料や仕事内容、また社会的にどのような立場に置かれているかについて理解していなのです。
「早く進路を決めてしまいたい」という焦りがそうさせてしまうのかもしれません。また、「国家資格だからとりあえず安定」という思い込みがあるのかもしれません。
ただ、こういったバイアス(歪み)を取り除き俯瞰的に理学療法士という職業を見ることが、これから理学療法士を目指す方の課題です。
それでは経験年数10年以上、転職を2回し急性期から維持期までを経験した理学療法士が「なぜ理学療法士はやめとけ」と言われているかを解説します。
学校や本では決して教えてくれない、現役理学療法士だからこそ知っている裏事情…
理学療法士は「やめとけ」と言われる5つの理由
理学療法士になるのは「やめとけ」と言われる理由は下記の5つです。
理学療法士はやめとけと言われる理由5つ
- 昇給が望めない
- 供給過多
- 人間関係が面倒臭い
- サービス残業が多い
- 業務後や休日に勉強会がある
それでは1つずつ解説します。
理学療法士は「やめとけ」理由①:昇給が望めない
理学療法士は「やめとけ」と言われる1つ目の理由は「昇給が望めない」ことです。
まず、他の医療職との給料を比較した下の表を見てください。
医療職別平均月収
スクロールできます
職業 | 平均月収 | 賞与 | 年収 |
---|---|---|---|
理学療法士 | 28万7,500円 | 64万6,400円 | 409万6,400円 |
医師 | 91万円 | 77万2,300円 | 1169万2,300円 |
薬剤師 | 39万8,600円 | 83万3,300円 | 561万6,500円 |
看護師 | 33万4,400円 | 81万6,300円 | 482万9,100円 |
准看護師 | 28万2,400円 | 64万1,600円 | 403万400円 |
診療放射線技師 | 34万6,200円 | 86万5,100円 | 501万9,500円 |
臨床検査技師 | 31万1,400円 | 87万5,400円 | 461万2,200円 |
歯科衛生士 | 26万8,700円 | 48万400円 | 370万4,800円 |
介護支援専門員 | 27万5,200円 | 62万8,000円 | 393万400円 |
福祉施設介護員 | 24万4,500円 | 53万1,700円 | 346万5,700円 |
給料的には准看護師と同じぐらい。
過去20年間の給与水準の推移を示した下の図を見てみると、医療職では理学療法士のみ、給与が低下している。
医療費のひっ迫や理学療法士の政治的脆弱性から今後も、診療報酬の改定がくるたびに少しず給料が少なくなっていく事が容易に予測できます。
診療報酬や医療費の財源については、個人レベルではどうしようもない問題。理学療法士がオワコンと言われる最たる要因はこの給料、昇給額が低い点です。
オワコンと言われる理由を詳しく知りたい方は、「理学療法士がオワコンと言われる7つの理由」が参考になります。
理学療法士は「やめとけ」理由②:供給過多
理学療法士は「やめとけ」という2つ目の理由は「供給過多」な点です。
1965年に理学療法士の国家資格が制定されましたが、制定当初は人数も少なく需要過多で高収入でした。
しかし、1999年の養成校規制緩和により年間に1万人以上の理学療法士が誕生するようになりました。
ここ20年間で爆増したのがわかります。
爆増に伴い下の図のように供給過多になりました。
2040年には、需要に対して1.5倍の供給になる見込みです。
つまり、「国家資格は取得したが働く先がない」
そんな未来がすぐそこまできています。
理学療法士は「やめとけ」理由③:人間関係が面倒臭い
理学療法士は「やめとけ」という3つ目の理由は「人間関係が面倒」な点です。
正直、人間関係の問題はどんな仕事でも多少は必ずあります。
多くの理学療法士が悩むのは、同僚や先輩などの同じ療法士間の人間関係。
医療にはわかっていないことがたくさんあります。しかし、一部の理学療法士は「自分の考えが絶対」と思っています。
こういう理学療法士が上司にいる時は最悪です。役職という立場を利用し、平気でパワハラをしてきます。
これは、一般企業ではあまりない専門職ならではの問題です。
理学療法士は「やめとけ」理由④:サービス残業が多い
理学療法士は「やめとけ」という4つ目の理由は「サービス残業が多い」点です。
私は3つの職場を経験していますが、2つの病院は残業代が1円もでませんでした。
私の知人にも残業代が出ない環境で働いている人は多くいます。
酷い施設になると定時になると部長から「タイムカードを押しておこい」と指示されるところもあります。
つまり、自己研鑽で残っているという形を強制的に取られるということです。
理学療法士は診療報酬というルールの上で稼げる上限が決まっているので、残業してカルテを書いていてもプラスαの収益を上げることができません。
この残業ができない風習は民間病院に多い印象です。
理学療法士の稼げる額の上限に関しては療法士の給料は安い|学生や新人の時から取るべき行動3つで解説しています。
理学療法士は「やめとけ」理由⑤:業務後や休日も勉強会
理学療法士は「やめとけ」という5つ目の理由は、「業務終了後や休日にも勉強会がある」点です。
「休日は家族とゆっくりしたい」
「休日は趣味に充てたい」
理学療法士は業務終了後や休日を返上して勉強会がよくあります。
病院主催のものなら仕方ない面もあります。
しかし、その多くは訳もわからないリハ部内の勉強会に先輩から強制参加を求められるものです。
もちろん、自己研鑽なので残業代はできません。
また、休日にも先輩に誘われて自腹を切って勉強会に参加することも多々あります。
パートナーの理解がなければ、中々続けることが難しい仕事です。
医療職以外の方から見れば、休日にお金を払って勉強会に参加して給料も上がらない。
到底理解できるものではありません。
「やめとけ」とは言わせない!理学療法士のメリット
理学療法士は「やめとけ」とデメリットばかり説明してきましたが、もちろんメリットもあります。
理学療法士のメリットは下の3つです。
- やりがいがある
- 国家資格
- 夜勤がない
一つずつご説明します。
理学療法士のメリット①:やりがいがある
理学療法士のメリット1つ目は「やりがい」です。
正直、これに尽きます。
「人の役に立ちたい」「誰かの人生を支えたい」こういう気持ちが強く誰かがきつい時、心が折れそうな時に寄り添い回復を支援したい人にとっては充実感のある仕事です。
実際に、脳卒中などで体をうまく動かすとができなくなった患者さんが少しずつ回復し社会に戻っていく過程を支援できることは、大ききな「やりがい」です。
また、退院した患者さんから「あの時のリハビリはきつかったけどやって良かった」「おかげで元気なれました」などの言葉を頂けた時の喜びは何ものにも変えることのできない喜びです。
こういった「誰かのために役に立ちたい」という人にとっては、間違いなく「やりがい」のある仕事です。
理学療法士のメリット②:国家資格
理学療法士のメリット2つ目は「国家資格」である点です。
いくら供給過多とはいえ、やはり国家資格。
例えば、他の夢があり数年間ブランクがあっても復職しやすい。また、全国どこでも働けるメリットも国家資格の強みではないでしょうか。
私の友人でも理学療法士として数年働き、その後英語学習のため留学、そして帰国し理学療法士として再度働く。
このような生き方をしている人もます。
復職しやすく最低限の給料は保証される。これは国家資格の最大の強み。
理学療法士のメリット③:夜勤がない
理学療法士のメリット3つ目は基本的に「夜勤がない」点です。
現在、日本は核家族が進んでおり夫婦で協力して子育てをしている家庭が多いです。夜勤があると、パートナーに大きな負担をかけることになりますよね。
その点、理学療法士は医師や看護師などの医療職とは異なり夜勤がありません。
家族や子供との時間を多く過ごせるのは魅力ですよね。
理学療法士に向いている人
この章では「理学療法士に向いている人の特徴」を紹介します。
理学療法士に向いている人は下の通りです。
- コミュニケーション能力が高い人
- 忍耐力
- 体力がある
- 探究心
- 観察力
それでは1つずつ解説します。
コミュニケーション能力が高い人
理学療法士に向いてる人の特徴1つ目は「コミュニケーション能力が高い人」です。
理学療法士は患者の思いや気持ちに寄り添いながら信頼関係を築き回復をサポートしていく仕事です。
そのため、相手の気持ちを考えながら傾聴し、時には先導する能力が求められます。
どんなに高い技術や豊富な知識を持っていても、適切なコミュニケーションをが取れなければ信頼関係を築くはできません。
また、患者さんだけでなく、医師・看護師・その他コメディカルとも多く関わるため適切なコミュニケーション能力が求められます。
忍耐力
理学療法士に向いてる人の特徴2つ目は「忍耐力」です。
高齢化に伴い患者さんの年齢層も高くなってきています。高齢者の特徴して回復に時間がかかったり、意思疎通が難しい点があげられます。
臨床業務をしていると、思ったような回復曲線をたどらず、中々目標に近づかないこともたくさん経験します。このような時も、辛抱強く強くサポートする忍耐力が必要です。
部活などで、辛抱強く1つのことに打ち込んできた方は、忍耐力の観点からは理学療法士に向いています。
体力がある
理学療法士に向いてる人の特徴3つ目は「体力がある」です。
理学療法士は、患者さんを離床・移乗したりを繰り返すハードワーカーです。なので、体力があるに越したことはありません。
特に理学療法士は、基本動作の向上を図る医療専門職。なので、自分より体格が良い患者さんに長下肢装具(歩く練習の時に使用する道具)を付け、何十何百メートルも一緒に歩行練習を行います。
まさに「体力勝負」の仕事です。
探究心
理学療法士に向いてる人の特徴4つ目は「探究心」です。
医学は日進月歩、いや秒進分歩。
理学療法士は国家資格を取得した日がゴールではなく、スタートです。
日々、新しい研究が行われ様々なエビデンスが積み上げられています。患者さんの回復をより早く、より効率的にサポートすることが求められます。
なので、常に探究心をもち自己研鑽を行い知識のアップデートする姿勢が大切。
逆に、探究心がなく「なんとなく給料が貰えて定年まで働ければいいや」と思っている方は理学療法士には向いていないでしょうし、なった後に悩むことになるでしょう。
観察力
理学療法士に向いてる人の特徴5つ目は「観察力」です。
理学療法士は小さな変化に気付く観察力が必要です。なぜなら、コミュニケーションがうまく取れない方の異変にいち早く気付く必要があるから。
問診や視診、聴診等で毎回フィジカルアセスメントを行いますが、フィジカルアセスメントだけはわからない心の変化を観察する必要があります。
例えば、失語症(言葉が言えない理解できない)や構音障害(言いたいことが伝わりにくい)などで言葉での意思疎通が難しい患者さんに対しては、表情や仕草から思っていることを推測しなけばなりません。
このように「なんかいつもと違うな」と思う観察力が高い方は理学療法士に向いています。
理学療法士の口コミ・評判
理学療法士の口コミや評判を見てみましょう。
Twitter上での良い口コミと悪い口コミを紹介します。
良い口コミ・評判
悪い口コミ・評判
理学療法士の生き方を考える
理学療法士になりたい方、もしくは現役理学療法学生の「あなた」。
理学療法士になる前に、なった後にどう生きていくかを考えておく必要が大切。
もし、理学療法士になった後に、お金・人間関係に迷ったら下のような選択肢があることを覚えておいてください。
生き方を考える①:職場を変える
1つ目は、職場を変えることです。
正直、やばい上司がいてメンタル的に追いこまれたら、すぐに転職しましょう。
命より大切なものはありません。
学生のうちから、常に好求人にアンテナを張っておくことは大切です。
登録しておいて、学生から求人に対する知識や相場感を養っておきましょう。
自分が働きたい地域の求人を学生の時から、探しておくとライバルに差をつけることができます。
生き方を考える②:職業を変える
2つ目は職業自体を変えることです。
人生100年時代。
「理学療法士にむいてない」「思っていたのと違う」という方は、別のキャリアを選ぶのもありです。
アメリカでは生涯に転職をする平均回数が10回を超えます。日本でも年々転職回数は増えています。
転職をして、収入やキャリアップをするのは当たり前のこと。
理学療法士から別の職業に転職した体験談が気になる方は下記の記事が参考になります。
生き方を考える③:副業
3つ目は、副業です。
「理学療法士の仕事は好きだけど、給料はもう少し欲しい。」
「理学療法士の給料だけでは、理想の生活に届かない」
そう考える理学療法士は多いです。
実は私もその一人。
本業とは別に副業をして、色々なスキルを身につけておくことは大切。
なぜなら、1つの資格やスキルでずっと生活できると思うことは危険だから。
学生さんやこれから理学療法士を目指す方には、まだ先のことになりますが理学療法士の副業に関して知りたいときは「理学療法士の副業バレるのバレないの?バレない方法を解説」をブックマークしておくと将来的に役立ちます。
理学療法士の給料は低いと嘆いている方は多く見かけます。しかし、理学療法士の仕事が楽しくないという人はあまり見かけません。なので、理学療法士なった後も働き方の多様性を常に模索したいですね。
実際に私が1年間にわたり朝活と副業をした結果は、「ごく普通の理学療法士がガチで朝カツを1年間した結果」で解説しています。
理学療法士はやめとけ:まとめ
理学療法士は間違いなく「やりがい」のある仕事です。一方で雇われ理学療法士の給料は一般企業のサラリーマンの平均給料より低いのは事実。
また、前述したように過去20年間で給料は徐々に下がってきています。
もし、下の項目に該当する方は理学療法士を志す前に立ち止まってみるのも大切です。
理想と現実のギャップに悩む可能性が高いから。
- 昇給が望めない
- 供給過多
- 人間関係が面倒臭い
- サービス残業が多い
- 業務後や休日に勉強会がある
それでも「人の役に立ちたい」「理学療法士になりたい」という方は是非頑張ってください。
「やめとけ」なんて言いませんよ。
先輩理学療法士として全力で応援します!
この記事では学校では教えてくれない理学療法士の裏事情を解説しました。
理学療法士に関して詳しく知りたい方は理学療法士協会が監修している下記の本がオススメ。