【真実】理学療法士は40代からでは無謀?40代で理学療法士になった3事例
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困っている男性
40代から理学療法士ってなれるの?
40代から理学療法士になった方の事例が知りたい…
本記事では、40代から理学療法士を目指した3つの事例を紹介しています。
実際に40代から理学療法士を目指した方に、注意点や苦労した事を聴取した結果をまとめました。
40代から理学療法士に挑戦し、無事に国家試験を合格し現役で活躍している方の生の声は間違いなく参考になりますよ。
本記事の内容
- 40代から理学療法士になった3事例
- 40代から理学療法士を目指す際のマニュアル
- 40代から理学療法士になる前に知っておくべき現実
40代から理学療法士を目指す方は、後悔しないためにも最後まで読んでくださいね。
目次
40代から理学療法士を目指すのは無謀なのか?
何か手に職をつけたい…今からはリハビリや介護の時代…
このように考え、40代から理学療法士を目指そうと考えている方に伝えたことが1つあります。
それは「理学療法士についてしっかり情報取集しないと一生後悔しますよ」って事です。
40代から理学療法士を目指す際って、
「そもそも入学できるの?」
「記憶力が落ちてるけど大丈夫かな…」
「卒業後に雇ってくれる病院ってあるの…」
このように、入試試験・在学中の勉強・卒業後の雇用問題と不安になる事が多いですよね。
無理もありません。
40代から理学療法士を目指すのって、大きな挑戦ですし、失敗が許されないから。
なので、40代から理学療法士を目指すなんて無謀なのかなって思うのも自然な事です。
40代で理学療法士を目指すなら悩んでいる暇はない!
そうは言っても、40代から理学療法士を目指す場合は時間との戦いなので余裕はありません。
思考停止で近場の専門学校に通って理学療法士を目指そうと思っている方は、ちょっと待ってください。
学校選びはもちろん、理学療法士の現状について知らないと一生後悔します。
学校に入学した後や理学療法士の国家資格に合格した後に、
「あれ…こんなはずじゃなった」
「思っていた仕事内容と違う…」
このように思っても、貴重な3~4年間は戻ってきません。
しかも、40代で失敗したら人生巻き返しは、ほぼ無理ゲーです。
なので、先ほどもお伝えした通り「理学療法士について情報取集する事」が大切なのです。
それでは、次の章からは40代で理学療法士になった事例を紹介し、40代から理学療法士になる際に知っておくべきポイントを解説します。
教科書には載っていない、理学療法士の年収や退職金、現場のリアルをお伝えします。
後悔や損をしないためにも、知っておいて下さいね!
40代から理学療法士になった3事例
この章では40代から理学療法士になった3名の方に行った、アンケート調査結果をご紹介します。
アンケート内容は下記の通りです。(回答内容は一部改変しています)
アンケート内容
- 年齢・性別
- 理学療法士を目指した年齢
- 前職
- 理学療法士を目指したキッカケ
- 養成校
- 苦労した点
- 就職先
- 40代から理学療法士を目指す方に一言
それでは実際に40代から理学療法士になった方の生の声を聞いてみましょう!
40代から理学療法士になった事例①:Wさん
40代から理学療法士になった事例②:Kさん
40代から理学療法士になった事例③:Uさん
就職時に苦労した方が多いわね。
40歳を超えて理学療法士を目指すには「生涯理学療法士をやる」という強い覚悟がいるね。
40代から理学療法士を目指す際のマニュアル
この章では40代から理学療法士を目指す際のマニュアルと題して、学校選びのポイントを紹介します
40代から理学療法士を目指す際のマニュアルは下記のとおりです。
- 3年制専門学校一択
- 夜間部を検討
- 国家試験の対策重視
1つずつ解説します。
3年制専門学校一択
理学療法士になるためには3年もしくは4年間、専門の教育を受ける必要があります。
「3年制と4年制ってどう違うの?」
大きな違いは、下記のとおりです。
- 学士授与の有無
- 大学院進学資格
- 初任給が1万円ほど違う
40代から理学療法士を目指し、実際に理学療法士として働く期間は20年もありません。
「大学院に行って研究したい!」
「大学で教鞭を取りたい!」
このように明確な夢があるなら、大学進学する必要があります。
一方で、患者さんに対するリハビリ業務が行いたい方は、3年制の専門学校がオススメです。
理学療法士養成校のおおよその学費は下記のとおりです。
理学療法士として病院や施設で働きたいなら、3年制の専門学校がおすすめ!
夜間部を検討
また、3年制だけでなく、夜間部の検討を行なってみるのもオススメです。
夜間部は、昼間働くことができ、尚且つ学費が昼間部に比べて割安となっています。
養成校の種類 | 学費 |
---|---|
専門学校3年制 | 約450万円 |
専門学校3年制(夜間) | 約300万円 |
専門学校4年制 | 約550万円 |
専門学校4年制(夜間) | 約450万円 |
国公立大学4年制 | 約250万円 |
私立大学4年制 | 約600万円 |
パートナーやお子さんがいる家庭は、収入状況やお子さんの成長具合に合わせて、昼間か夜間か慎重に選ぶようにしましょう。
国家試験の対策重視
40代から理学療法士を目指す際のポイント3つ目は「国家試験の対策重視」です。
4年制大学、4年制専門学校、3年制専門学校…
理学療法士になるための育成校はたくさんあります。
しかし、養成校によって「国家試験合格率」は大きく異なってきます。
2000年の養成校緩和によって理学療法士養成校は乱立し、教育の質もピンキリとなっています。
当然、国家試験対策も養成校によって雲泥の差があります。
養成校を選ぶ際は、①過去5年の合格率の推移、②学習方法(個人orグループ)は確認しておきましょう。
グループ学習を採用している学校は、できる学生とできない学生を1つのグループにまとめています。
つまり、できる学生ができない学生に勉強を教えるシステムとなっています。
これは、できない学生からしたら助かる仕組みですが、できる学生からしたらメリットはありません。
現役の理学療法士の私から見れば、理学療法士の国家資格は詰め込み型の試験。
なので、とにかく勉強時間を確保し、ひたすら記憶する作業が合否の分水嶺です。
学校を選ぶ際は、国家試験の対策方法もしっかりとリサーチしておきましょう!
40代から理学療法士になる前に知っておくべき現実
この章では、40代から理学療法士を目指すにあたり「知っておくべき現実」について紹介します。
「こんなはずじゃなかった…」
「えっ。知らなかった..」
学校に通い始めてから、このように思っても後戻りはできません。
後悔しないためにも、しっかりとおさえておきましょう。
知っておきべき事実
- 飽和状態
- 年収
- サービス残業や勉強会が多い
- 退職金
- 老後
知らないと後悔するから、必ずおさえてね!
飽和状態
40代から理学療法士を目指す前に知っておくべきこと1つ目は「飽和状態」です。
あなたは現在の理学療法士の人口動態、また需要と供給に関してご存知ですか?
理学療法士は2026〜2027年に「需要<供給」となることが、厚生労働省の資料から明らかになっています。(理学療法士・作業療法士の需要推計について)
理学療法士の供給数は2040年頃には供給数が需要数の1.5倍となる。
引用:第3回 理学療法士・作業療法士受給分科会
実際に増加人数をグラフ化したものが下記の図になります。
すごい増加率ね!
そうなんだ!
前述したとおり、養成校の緩和によって2000年を境に理学療法士の人数は爆増したんだ!
「需要<供給」という構図になれば、就職先はもちろん、転職も難しくなる可能性が高まる。また、労働条件の悪化(年収ダウン、福利厚生の改悪)が危惧されます。
最悪の場合、生活ができない可能性も…
年収
40代から理学療法士を目指す前に知っておくべきこと2つ目は「年収」です。
「理学療法士の給料ってどのぐらい?」
「ぶっちゃけ稼げるの?」
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、理学療法士の平均月収と年収は下記のとおりです。
- 平均月収:28万7,500円
- 平均年収:409万6,400円
*平均年収はボーナスも含む金額です。
一人ひとり控除額や社会保険料が異なるため一概に言えませんが、年収409万円6,400円の理学療法士の平均手取り金額は320万円前後となります。
社会人経験年数って関係ないの?
何千と募集要項を見てきたけど、理学療法士としての経験年数加算はあるけど、会社員の勤務年数が給料に反映されるケースはないね…
サービス残業や勉強会が多い
40代から理学療法士を目指す前に知っておくべきこと3つ目は「サービス残業や勉強会が多い」です。
理学療法士に限らず、医療職って自己研鑽というなのサービス残業が横行しています。
私の友人が勤めている某病院では、17時になると退勤カードを押して、それから残業が開始します。
えっ….
本当に「えっ…」だよね。
休日も勉強会に半強制で参加をさせられてるよ…
病院や施設によって、労働条件は天地ほどあるね。
退職金
40代から理学療法士を目指す前に知っておくべきこと4つ目は「退職金」です。
「理学療法士って退職金多いの?」
40歳から理学療法士を目指し3年制の専門学校に通ったとします。
卒業して理学療法士として働けるのは、44歳から。
定年を60歳とすると、実務期間は16年間となります。
中小企業の賃金・退職金事情によると、15年勤務した医療福祉従事者の退職金平均額は114万円となっています。
退職金に関しては「理学療法士の退職金相場はいくら?辞めた理学療法士に退職金を聞いた結果」で詳しく解説しています。
16年で114万円…
老後大丈夫?
…
老後
40代から理学療法士を目指す前に知っておくべきこと5つ目は「老後」です。
前述した通り、理学療法士の給料・退職金は多くありません。
特に40代から理学療法士を目指す場合は、学費で多くの資産を失うことになります。
「60歳以降で働けばいいじゃん」
このように感じる方もいるかと思います。
理学療法士の仕事は、あなたが想像している以上に力仕事です。
麻痺のある患者さんや重症で自力で動くことができない患者さん…
このような方に歩行練習や移乗練習を反復していると、腰や首などの不調が絶えません。
確かにキツそうね….
ぶっちゃけ、65歳で歩行練習できる自信はないね…
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まとめ:理学療法士は40代からでも目指せる!
医療・介護需要の増加とともに、40代から理学療法士を目指す方も増えてきました。
40代から理学療法士に挑戦することは、とても素敵な事だと思います。
一方で、
「思っていた仕事と違った…」
「目指すんじゃなかった…」
このように後悔しないためにも、まずは「自分の強み弱み」「適性を知る」ことが大切です。
理学療法士の仕事に関する情報は下記の本に詳しくまとめられているので、これから理学療法士を目指す方は後悔しないためにも目を通しておきましょう!