【衝撃】言語聴覚士が少ない理由とは?ST少ない理由5つ
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困っている女性
なんで言語聴覚士って少ないの?
少ない理由が知りたい…
本記事を読めば、このような疑問を解決できます。
「言語聴覚士って人気がないの?」
言語聴覚士が少ない理由を「人気がない」と思う方も多いのではないでしょうか。
言語聴覚士が理学療法士や作業療法士に比べ少ないのは、明確な理由があります。
この記事では、言語聴覚士が少ない理由を徹底解説します。
これから言語聴覚士を目指す方は、なぜ少ないかを知っておく事はとても大切ね!
目次
言語聴覚士が少ない理由5つ
言語聴覚士が少ない理由5つは、下記の通りです。
言語聴覚士が少ない理由5つ
- 歴史が浅い
- 認知度
- 対象領域が狭い
- 年収
- イメージ
それでは1つずつ解説します。
STが少ない理由①:歴史が浅い
言語聴覚士が少ない理由1つ目は「歴史が浅い」です。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の国家資格が設立された年は下記のとおりです。
資格 | 設立年 | 協会会員数 |
---|---|---|
理学療法士 | 1966年 | 133,990名 |
作業療法士 | 1966年 | 64,468名 |
言語聴覚士 | 1997年 | 19,789名 |
*各協会の会員数を記載
単純に設立年数が若いのも、STの人数が少ない要因ね。
30年も違えば、当然少ないよね。
言語聴覚士の需要は高いので、もっともっと増えてほしいね。
STが少ない理由②:認知度
言語聴覚士が少ない理由2つ目は「認知度」です。
リハビリしている風景を想像してみてください。
下記の3つのいずれかを想像したのではないでしょうか。
- ベッドの上で関節を曲げる運動
- 筋力を鍛える運動
- 杖などで歩く練習練習
これって全て理学療法士・作業療法士が行うリハビリですよね。
このように「リハビリ」といえば、まず体を動かすことを想起します。
確かにいきなり飲み込みや発声練習を想像しないわね。
お見舞いに行っても、リハビリ室で見るのは歩く練習や手を動かす練習が多いもんね。
また、言語聴覚療法は個室で行うことが多いので、あまり見る機会がないのも要因の1つだね。
食べるための「嚥下」。
コミュにテーションの「言語」。
両方とも大切だから、もっと多くの人に知ってもらえると良いわね!
STが少ない理由③:対象領域が狭い
言語聴覚士が少ない理由3つ目は「対象領域が狭い」です。
下記のように理学療法士・作業療法士と比較して言語聴覚士の対象領域は狭いです。
言語聴覚士
理学・作業療法士
骨・関節疾患は、高齢者に多く罹患率が高いです。また、心不全をはじめとした循環器疾患も年々増加の一途を辿っています。
現制度上、これらの疾患を対象に言語聴覚療法を行うことはできません。
対象疾患が狭いということも、言語聴覚士の人数が少ない理由の1つです。
STが少ない理由④:年収
言語聴覚士が少ない理由4つ目は「年収」です。
「STの年収ってどのぐらいなの?」
「STが少ない理由の1つに年収がありそう…」
厚生労働省や経済省が調査した公式のデータはありません。
しかし、どこの病院や施設でも理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収は同じです。
なので、言語聴覚士の年収は理学療法士と作業療法士の年収と同額です。
理学療法士と作業療法士の平均年収は、409万6,4000円。
STが少ない理由⑤:イメージ
言語聴覚士が少ない理由5つ目は「イメージ」です。
前述したように、リハビリといえば理学療法士や作業療法士が患者さんと一緒に手足を動かしたりするのが、世間的なイメージです。
なので、言語聴覚士の仕事内容がイメージできない事が、成り手の少なさに直結しています。
確かに言語聴覚士って言われても、業務内容はピンとこないわね。
仕事内容や職業のアピールが必要だね。
言語聴覚士は少ないから将来性がないのか?
「言語聴覚士って少ないよね…」
「これからも職種として将来性は期待できないよね..」
このように考える方もいるのではないでしょうか。
実は、理学療法士や作業療法士って既に飽和状態になりつつあるのをご存知ですか?
理学療法士・作業療法士は2026〜2027年で「需要<供給」となり、飽和状態になることが厚生労働省がまとめた資料で明らかになっています。
一方、言語聴覚士の需要は高く、さらに理学療法士や作業療法士と比較して就職しやすい傾向にあります。
特に、下記のような高収入で社会的地位が高いとされる機関に就職しやすいです。
- 大学病院
- 公的病院
- 研究機関
ヘぇ〜。
言語聴覚士の将来性って明るいのね。
公的病院や大学病院でも言語聴覚士募集の求人はよく見るよ。
理学療法士や作業療法士は、少なく狭き門だね…
大学病院や公的病院は俸級制度だから、50歳ぐらいになると年収700万ぐらいは狙えるよ!
言語聴覚士はこれから職域が拡大する
前章では言語聴覚士の将来性に関して解説しました。
この章では、さらに一歩踏み込んで具体的にどの分野の職域が広がっていくかについて解説します。
職域が拡大する分野
- 小児分野
- 老年分野
それでは1つずつ解説します。
小児分野
職域が拡大する分野1つ目は「小児分野」です。
ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)、SLD(学習障害)などの言葉の認知度が広がり、小児リハビリの需要は年々大きなっています。
放課後デイサービスって聞いたことありませんか?
厚生労働省は、放課後デイサービスに下記の3つの役割を期待しています。
- 子どもの最善の利益の保障
- 共生社会の実現に向けた後方支援
- 保護者支援
放課後デイは2012年の児童福祉法改定により新設されました。
まだ歴史は浅く、これから需要がある分野です。
実際に厚生労働省が調査した「障害児通所支援の現状等について」によれば、2014年か2018年の間で利用者児童数は約2.3倍になっています。
すごい勢いで拡大しているのね!
小児分野は間違いなく、今後もニーズが高く拡大していく分野でだね。
老年分野
職域が拡大する分野2つ目は「老年分野」です。
日本の総人口は2010年の1億2,806万人をピークに減少フェーズに入っています。
日本の人口分布の特徴
- 2040年までは65歳以上の割合は増加
- 労働生産世代(18-64歳)の割合は著しく減少
つまり、医療介護を必要とする高齢者はの割合は変わらないけど、医療・介護を提供する人手不足は深刻な問題です。
言語聴覚士の対象領域は、主に嚥下・高次脳機能障害・言語障害です。
高齢者は、上記の3つとも患いやすいのが特徴です。
とりわけ、嚥下障害は罹患率が高く「老嚥(ろうえん)」と言って、年齢を重ね嚥下機能に問題を生じる高齢者は多いです。
嚥下障害に伴う誤嚥性肺炎は、高齢者への医療提供の中でも大きな問題となっています。
従って、老年分野における言語聴覚士のニーズはこれから強くなります。
言語聴覚士は少ないのが強み!実は勝ち組になりやすい
言語聴覚士は少ないとよく言われますが、少ないからこと就職・転職がしやすくリハビリコメディカル(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)の中では勝ち組になりやすいです。
勝ち組の定義
- 年収500万円以上
- 就職転職しやすい
- 身体的負担が少ない
需要に対して供給が少ないから、まだまだ安定した公的病院や大学病院に勤務しやすいのね。
そうだね!
理学療法士や作業療法士は飽和状態だから、言語聴覚士の方が安定した職場に就職しやすいね。
これからは言語聴覚士がオススメ
これから、言語聴覚士を目指すあなたへ。
この記事で紹介してきたように、言語聴覚士はまだまだ少なく需要のある仕事です。
社会的なニーズがあって、需要があることはわかったわ!
実際の業務内容や仕事の本音が聞いてみたいわ…
確かに!
下記の記事に、現役言語聴覚士の仕事の本音をまとめているよ。これから、言語聴覚士を目指す方は後悔しないためにも一度読んでおいた方がいいですよ。
まとめ:言語聴覚士が少ない理由とは?ST少ない理由5つ
本記事では言語聴覚士が少ない理由5つを解説しました。
言語聴覚士が少ない理由5つ
- 歴史が浅い
- 認知度
- 対象領域が狭い
- 年収
- イメージ
これから言語聴覚士を目指す方は、年収・社会的地位・将来性などを総合的に判断し、進路決定を行なっていきましょう。
現役の言語聴覚士に聞いた、教科書には載っていない裏話は下記の記事にまとめています。
後悔しないためにも現役STの生の声は大切ね。
そうだね。いろんな意見を聞くことが大切だね。
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下記の本は言語聴覚士について体系的にまとめられています。