理学療法士は将来性がないの?理学療法士の将来性と今後すべきことは?
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- 理学療法士は将来性がないの?
- このまま働いていて大丈夫なの…
- 今後理学療法士はどうなるの?
本記事を読めばこのような悩みを解決できます。
「理学療法士は将来性がないの?今後はどうなるの?」とお悩みの20代現役理学療法士のあなたへ。
理学療法士として働き始めて、数年が経過したけど昇給もほとんどないし、業界として今後は大丈夫だろうかと不安になりますよね。
そこで本記事では「理学療法士は将来性がないの?」という疑問について深掘りして解説します。私の経験や客観的なデータをもとに解説します。
本記事の内容
- 理学療法士の将来性がないと言われる理由
- 理学療法士の将来性について出した結論
- 後悔しない生き方
まね
5分程度読めます。
将来性について考えることは大切なことです。あなたに合ったキャリアデザインを考える上で、参考になれば幸いです。
目次
理学療法士は将来性がないと言われる理由
理学療法士は将来性がないと言われる理由は下記の3つです。
- 業界の人口動態
- 年収アップは望めない
- 診療報酬の改悪
それでは1つずつ解説します。
理学療法士は将来性がないと言われる理由①:業界の人口動態
理学療法士は将来性がないと言われる理由1つ目は「業界の人口動態」です。
あなたも一度は「理学療法士は増え過ぎている」と一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
上の図のように、ここ20年間で理学療法士の数は爆発的に伸びました。
「でも、必要だから国は増やしているのでは?」
このように感じる方も多いのではないでしょうか。
下の図は厚生労働省が発表した「医療従事者の需給に関する検討会 第3回理学療法士・作業療法士需給分科会」での資料です。
理学療法士の供給数は2040年頃には供給数が需要数の1.5倍となる。
引用:第3回 理学療法士・作業療法士受給分科会
需要1〜3のケースは様々要因を鑑みてある程度幅を持って算出されたものです。
需要ケース2、3では2018年から、多く見積もった需要ケース1でも2026〜2027年には「需要<供給」となることが厚生労働省の調査で明らかになっています。
構造的に「需要<供給」となるとどのようになるか想像つきますか?
「需要<供給」の弊害
- 安月給で雇用
- 厳しい労働環境
- 理学療法士の介護士化
これらは一部であり、労働市場での「需要<供給」の構図からは様々なマイナスイベントが起きてきます。
あなたの職場はどうですか。一般的なサラリーマンと同じぐらい給料がありますか?おむつ交換や入浴介助といった理学療法士の介護士化が起こってないですか?
私が最初に入社した回復期病院ではリハ職も介護士・看護助手と一緒におむつ交換をしていました。今勤めている病院では、これらの介護業務はしておらずリハビリに専念できる環境にあります。
理学療法士は将来性がないと言われる理由②年収アップは望めない
需要と供給から生じる弊害を改めて見てみます。
- 安月給で雇用
- 厳しい労働環境
- 理学療法士の介護士化
これらは理学療法士にとって大きな悩みですが、さらに問題なのが「年収アップが望めない」点です。
「初任給が少なくても」「厳しい労働環境に晒されても」「業務内容が介護化」しても「年収さえアップ」していけば、大切な家族を養うこともできるし、定年で退職し安心した厚生年金支給が期待できます。
しかし、残念ながら理学療法士の年収は1995年から2016年の20年間において維持するどころか下がっています。
あなたは「需要<供給」という構造的問題を抱えている理学療法士業界の将来的が明るいと思いますか?
理学療法士は将来性がないと言われる理由③:診療報酬の改悪
理学療法士は将来性がないと言われる理3つは「診療報酬の改悪」です。
大学や専門学校の先生から「昔は理学療法士も稼げていた」というのを聞いたことありませんか。
1974 年に運動療法 「複雑なもの(80 点),簡単なもの(40 点)」が開始され、2000年のピーク時は660点(40分)を算定することができていました。(リハビリテーション診療報酬変遷より)
今と比較すると疾患別という括りもないですし、かなり報酬単価が高いことがわまります。
しかし、2000年の介護保険制度の導入で一変します。その後は、疾患別リハビリテーション料に名称変更し200点前後で点数が推移しているのは皆さんのご存知の通りです。
予算は「限られたパイ」とよく言われます。
2021年3月末で129,875人(非会員は除く)の理学療法士が在籍し、また毎年1万人以上の理学療法士が誕生しています。
パイ(予算)は限られているのに、数(理学療法士)は増え続ける…
当然、限られた予算を皆で分配するには一人当たりのパイの大きさ(リハビリテーション算定料)を小さくするしか他ありません。
理学療法士として将来どうになりたいの?
ここまで理学療法士の将来性に関して解説してきました。
でも結局は「自分はどうしたいのか」が大切です。
「このままでいい」
「やっぱり選択肢の多い人生を送りたい」
など、一人ひとり考え方は異なります。
ここで1つご質問です。
あなたは将来どのような理学療法士になりたいですか?
給料・年収よりも「やりがい」が大切というのなら、このまま自己研鑽をして突き進んでください。
一方で、
- 好きな人とたくさん旅行がしたい
- 子供には好きなことをさせてやりたい
- 必ず定年でやめたい
上記のような思いがあり収入・年収をできるだけあげて選択肢の多い人生を送りたい。
このように感じる方は今後の仕事のやり方や向き合い方を変える必要があります。
なぜなら、時間は有限だからです。
考えてみてください。
一日24時間という時間を変えることはできませんよね。
つまり、今と同じ生活を続けていても今後年収が上がらないことは明白なのです。
理学療法士の将来性について考えて出した結論
少し私の体験談を聞いてください。
私が理学療法士として10年以上働き導き出した結論をあなたと共有できれば思います。
あくまでも私のケースなので「へぇ、こんな経験や考え方をしてるんだね」って程度に聞いてくださいね。
私は理学療法士になって10年上経つ、病院内でいえば中堅と言われる立場の者です。
私が最初に勤めたのは民間の回復期病院でした。就活時は特に何も考えず、なんとなく実家の近くの病院で働くかってぐらいの軽い気持ちで就職を決めました。
理学療法士と働き始めてすぐは、自分の知識のなさから「頑張らないと患者さんに迷惑をかけてしまう」。この思いだけで、朝は7時15分に出社し文献を読み、患者さんの情報収集、自宅に帰ってからも毎日勉強していました。
あっという間に1年がすぎ、2年目はどのようにキャリアデザインを描いていくか考えていた4月。
この時、衝撃を受けました。
勘の良い方はお気づきだと思います。
そう、昇給額に唖然としたのです。
初めての昇給は1,000円。
目を疑いました。
これだけ頑張って昇給1,000円…(この頃は努力量=昇給と思っていました)
20年働いても2万円、初任給が185,000円だから50歳になっても…
考えるなと自分に言い聞かせても、何度も何度も年収の計算をしてしまいます。
「これがずっと続くの?」
「このままでは結婚できない」
「子供の教育費は?」
こんなことばかり考えてしまいました。
しかし、自分ではコントロール出来るものではないし、1年目で辞めたら経歴に泥を塗ってしまう(今思えば1年目で辞めても全く問題ないんですが当時はこう考えていました)と思い取りあえず働き続けました。
3年目を迎えるあたりで一度一般職に転職を考え、本気で転職活動を行いました。
しかし、ちょうどその時、新しい病棟を立ち上げるので立ち上げメンバーの中心で頑張ってほしいと言われ断りきれず受けてしまいました。
結局、転職機会を逃してしまい(自分が悪いのですが)、4年、5年と歳月は過ぎていきました。
病棟の立ち上げや管理運営、資格取得(呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士)をしましたが、やはり昇給は1,000円でした。
そうするうちに6年目に結婚、7年目に子供を授かりました。
この時、改めて将来について自問自答をしました。
そして、再度転職を決意しました。この時は、1年目の転職活動時とは覚悟が違いました。
そう、家族がいるからです。
ここから
転職エージェントに登録理由はシンプルに、内部情報が知りたかったからです。
病院見学に行って給料のことを聞くことって、リハビリ界隈ではタブーですよね。
聞いた瞬間、「えっ?給料で転職するの?」と思われ、面接前にマイナス評価です。
リハビリ界隈では「奉仕の精神」が強く、お金の話はタブーみたいな風潮がありますよね。
なので、転職の目的を年収アップと明確にし、自分で聞かなくて済むようにするため、転職エージェントを利用しました。
おかげさまで、転職には成功し年収を70万円以上あげることができました。
正直、もっと若いうちに転職すればよかったと感じました。(経験年数を重ねるほど実績や業績が必要になってくるので。もちろんなくても出来ますが)
現在は昇給額5,000〜7,000円程度の急性期病院に勤務しています。
また、2020年の9月からは朝活を開始しファイナンシャルプランナー2級の資格を取得、また副業で収入源を増やしています。
お付き合いありがといございます。私のこれまでをお話ししてきました。
私が理学療法士としての将来性について考え出した結論は「選択肢の多い人生をおくりたい」。
そのためにお金は必要なツールなのです。
「理学療法士だけでも稼げる」
こう感じる方もいるかと思います。
確かに一部の方は理学療法士としてのスキルだけで稼ぐことができます。
でもそれって、開業したり、大学院に行ってポストにつかないと中々難しいですよね。
再現性が低いので、多くの理学療法士が出来ることではないです。
少し話がそれましたが、改めてまとめます。
私は理学療法士として将来性を自問自答した時に出した結論は「選択肢の最大化」。
次の章では私が行った具体的な収入Upの方法に関して解説します。
「今のままでは理学療法士として将来性がない」と感じる方は、参考になる思います。
将来性がないと言われる理学療法士が年収アップする方法
将来性がないと言われる理学療法士が年収をアップする方法は下記の3つです。
- 資格・学位の取得
- 副業
- 転職
それでは1つずつ解説します。
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと①:資格・学位取得
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと1つ目は「資格・学位取得」です。
「資格や学位を取っても年収上がらないのでは?」
こう感じる方も多いのではないでしょうか。
確かに資格・学位取得でインセンティブを設けている施設・病院は少ないと思います。
しかし、少しずつではありますが「呼吸療法認定士」「心臓リハビリテーション指導士」「認定・専門理学療法士」などの資格を取得することで、3,000〜5,000円の資格・調整手当を上乗せする病院や施設が増えてきました。
あなたの周りの施設や病院でもこれらの資格に対して給料を上乗せするところがあるのではないでしょうか。
また、資格や学位を取得することで管理職に昇格しやすくなる点、また転職時に有利に働くこともあります。
足枷になることはないので挑戦できる環境にある方は資格・学位には積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと②:副業
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと2つ目は「副業」です。
「副業とかする時間がない」
「うちの職場は副業禁止」
このように思う方も多いのではないでしょうか。
正直、ごく普通の理学療法士が収入を上げるには「副業」は必須。
考えてみてください。
あなたは昨年いくら昇給しましたか?
多くの理学療法士の方は1,000円から2,000円、多くても3,000円程度なのではないでしょうか。
10~20年働いてもせいぜい2万円から4万円程度の昇給です。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、理学療法士の平均月収は28万7,5000円で年収としては409万6,400円となっています。
一人ひとり控除額や社会保険料が異なるため一概に言えませんが、年収409万円6,400円の理学療法士の平均手取り金額は320万円前後に落ち着きます。
理学療法士の人数は年々増えており、2026〜2027年には需要と供給が一致するのは前述したとおりです。それ以降は供給過多になります。
供給過多が続くとどうなるかわかりますか?
その通りです。これも先ほど解説したとおり給料がどんどん下がっていきます。
たくさん代わりがいるのに経営者は高い給料を払って雇用しようとしません。
なので、基本的には理学療法士のスキルだけでなくポータブルスキル(マーケティング、プログラミング、SNSなど)を身につけり必要があります。
理学療法士の副業に関しては下記の記事にまとめています。
副業は職場にバレることは99.9%ない理由をファイナンシャルプランナー2級で制度に精通した著者が詳しく解説しています。
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと③:転職
将来性がないと言われる理学療法士がすべきこと3つ目は「転職」です。
色々な理学療法士の方と転職やキャリアデザインに関してお話をする機会がありますが、皆さん口を揃えていうのは「20代のうちに転職した方がいい」。
転職エージェントを利用した際にキャリアドバイザーにも聞いたことがありますが、「20代が最も転職需要がある」とのことでした。
「理学療法士は将来性がない」とよく言われますが、しっかりとした昇給や安心して働ける福利厚生を持った病院や施設は探せばたくさんあります。
こういった病院や施設をいかに早く見つけ、転職をするかが理学療法士として収入を上げるで最も大切なことです。
「この病院は頑張っても評価してくれない」
「なぜ何もしていない先輩の方が給料がいいの!」
このように感じている方は一度目を閉じて考えてみてください。
そう。
雇われ理学療法士は給料を自分でコントロールすることはできないのです。
なので、給料規定や福利厚生が整っている病院や施設にあなた自ら動き環境を変える必要があるのです。
私もそうでしたが、今より条件がいい職場なんて探せば山ほどありますよ。
給料規定や福利厚生に関しては
転職活動はノーリスクで行うことができるので、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
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理学療法士は将来性がないの?理学療法士の将来性と今後すべきことは?:まとめ
いかがでしたでしょうか?
理学療法士は今後さらに増え続け、「需要<供給」がさらに加速するのは厚生労働省がデータを提示しているとおり明らかです。
将来性は自分で自分で切り開くしかありません。
経験年数や年を重ねるごとに年齢的な制限はもちろんライフイベントの変化で身動きが取れなくなってきます。
働く場所は一つではないし、将来はあなたの行動次第で大きく変わります。
悲観的に考えるのではなく、現状を受け止めどうしたら良い方向に舵取りできるかが大切。
繰り返しになりますが、将来はあなた次第で大きく変わります。
今日が一番若い日です。一歩踏み出してはいかがでしょうか?
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